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grit.JOURNAL Vol.016

姿勢は、背筋を伸ばすだけでは変わらない。

「胸を張ってください」と言われて、うまくいった試しがありません。

以前、**「姿勢が変わると、印象まで変わる理由。」**という話を書きましたが、今回はもう少し踏み込んで、「そもそも姿勢が良いってどういうことなんだろう」という話をしようと思います。

姿勢を良くしようとするとき、多くの人がまず「胸を張る」「背筋を伸ばす」を意識します。

でも、僕がパーソナルトレーナーとしてお客様の身体を見ていて感じるのは、それだけでは長く続かないし、実はあまり自然に見えないということです。

姿勢が良い、は胸を張ることじゃないんですよね。

胸を張って背筋を伸ばすと、その瞬間は姿勢が良く見えます。

でも数分後には元に戻っていたり、逆に腰を反りすぎて疲れやすくなっていたりすることがあります。

姿勢は、どこか一箇所を頑張って伸ばすことでつくるものではなくて、身体全体の位置関係で決まるものなんですよね。

だから僕自身、「背筋を伸ばしてください」だけで姿勢を考えることはほとんどありません。

僕が見ているのは、頭・首・肩・背中・骨盤のつながりです。

美容師として髪型を見るときも、トレーナーとして身体を見るときも、結局見ているのは、一部分ではなく全体のバランスです。

頭がどこにあるか。

首がどれくらい前に出ているか。

肩の位置、背中の丸み、骨盤の傾き。

頭、首、肩、背中、骨盤が無理のない位置関係にあると、特別に胸を張らなくても、自然に姿勢が良く見えます。

逆に、このバランスのどこかが大きく崩れていると、いくら胸を張っても、頭だけが前に出ていたり、腰だけが反っていたりして、不自然な印象になってしまうんですよね。

スマホを見る時間が、姿勢をつくっていく。

普段の生活の中では、スマホを見る。パソコンに向かう。下を向いて作業する。

そういう時間の積み重ねで、頭が前に出た状態が身体に馴染んでいくことがあります。

これは特別な癖というより、今の生活をしていれば、誰にでも起こり得ることだと思っています。

だからこそ、「胸を張る」という一瞬の対処より、自分の頭・首・肩が普段どんな位置関係にあるかを知っておくことの方が大事なんですよね。

同じ髪型でも、姿勢で見え方が変わるんですよね。

髪型や服装を整えても、頭の位置が前に出ていると、全体のシルエットが少し重たく見えることがあります。

逆に、頭から骨盤までのバランスが自然に整っているだけで、同じ髪型、同じ服でも、すっきりした印象に見えることがあります。

美容師として髪だけを見ていると分からないことも、少し離れてその人の立ち姿まで見ると分かることがある。

髪や服だけを見て似合わせを考えるのではなく、その人の立ち姿まで含めて見る。

実は、そこまで含めて「印象」なんですよね。

正面の鏡じゃなくて、横から自分を見てみてください。

今日からできることとしては、正面の鏡だけでなく、スマートフォンなどで横から自然な立ち姿を撮ってみてください。

以前、**「第一印象は、横顔で決まる。」**という話も書きましたが、姿勢もまさに、横から見て初めて気づくことが多い部分です。

意識して胸を張った状態ではなく、普段通り立った状態で一枚撮ってみる。

頭が思っていたより前に出ている。

背中が少し丸く見える。

逆に、自分が気にしていたほど悪くない。

そんなことに気づくかもしれません。

まずは自分が普段どう立っているのかを知る。

それだけでも、十分な一歩だと思っています。

髪を整えるのと同じように、立ち方も少し整える。

髪を整える。

眉を整える。

服を選ぶ。

それと同じように、自分の立ち方を少し整える。

全部を一度に変える必要はありません。

髪だけではなく、眉、姿勢、身体、服まで含めて、その人の印象はつくられています。

何か一部分を派手に変えるのではなく、今の自分に合うバランスを少しずつ整えていく。

美容師としても、パーソナルトレーナーとしても、僕が大事にしているのは、そういう考え方です。

次回予告

次回は、**「疲れている日は、見た目の判断を急がない。」**というテーマで書こうと思います。

疲れている日に鏡を見ると、急に老けたように感じたり、いつもの髪型まで似合わなく見えたりすることがあります。

でも、それは本当に髪型を変えるタイミングなのか。

見た目と、その日の自分の状態について、少し書いてみようと思います。

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